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苔庭と茶庭について

苔庭といえば、京都の西方寺が有名ですが、西方寺は120種類の苔が育っているそうです。人為的に張ったものではなく、自然の状態で育ったものでしょう。

西方寺では、苔で有名だからスギ苔だろうと思っている方がいますが、スギ苔はほとんどありません。スギ苔は湿度も、光も必要な苔なので、あの薄暗い西方寺にはほとんどスギ苔はないのです。茶庭の家元三千家の庭もそうです。

流通している苔は五種類しかなく、今まではスギ苔がほとんどで、どこでもスギ苔を張ったものですから、失敗が多かったのではないかと思います。
失敗が多くなると消極的になり、苔庭を作らなくなります。ですが、適切な苔で苔庭を造れば、失敗はしないのです。

「京都へ行って庭の勉強をするのであれば、苔を見ない方が良い」と言われたことがあります。

それは、眼が苔へいって石組や植栽、庭全体のバランスなどが眼に入らないで、家に帰ってくると「苔が綺麗で良かった」となり、庭を見ないで苔だけ見て帰ってくるということになるからです。

職人ですらそうなるのだから、素人の方はほとんどそうだと思います。
しかし、庭は素人の方の素敵な意見が一番の世界ではないかと思うのです。

また外国の方は、苔が美しいとは思わないそうです。
ですから、私は外国で日本庭園を造るのであれば、日本人が美しいと思える苔を使って、外国の方が美しいと感動する苔庭を造ってみたいものです。

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