カモジ苔について

私がカモジ苔を一番最初に張ったのは新潟県阿賀野市の長谷川邸です。
最初スギ苔の予定でしたが、その時スギ苔がなく、「カモジ苔はいかがでしょうか」という話になり、初めてでしたがカモジ苔を張ってみました。
カモジ苔を張って三カ月目に様子を見に行ったら、すごくグリーンが濃いので見栄えが良いのです。
夏も苔が赤くなりません。
カモジ苔は新潟にあった苔であると思いました。
全日照も半日陰のところも全てカモジ苔を張りましたが、年々全日照のところはスギ苔に変わり、半日照の一部のところはシラガ苔が生えてきました。
どうしても別の苔がカモジ苔の中に入り込んでいますので、生えてきますし、抜いたとしても、その環境にあったものが生育するものですから、また生えてきます。
「そのままの状態でもかまわないのでは」と、長谷川さんにはお話しています。
五年位経ちましたが、苔のジュウタンでウェーブがかかった良い状態になっています。
三年前にテレビチャンピオンに出させてもらい、東京のお風呂屋さんでカモジ苔を張りました。東京で10年から20年苔を保つには、どうしたら良いかと考えていた時の依頼でしたので迷わずカモジ苔を張りました。
見に行った時、日の当らないところの下草がひどい状態だったので、カモジ苔の種を播いてもらいました。
最初から苔が好きだといわれる方と、最初は興味がなかったけれども、だんだん良くなっていくと愛情がわき、一生懸命管理をして立派な苔庭にしていく方がいます。
植木屋は年二回程度しか管理できなので、庭が良くなるのも悪くなるのも、その家の方の管理しだいとなってしまいます。
植木屋の一番大切なことは、石組でも石積でもないと思います。
一番大切なことは、「適切な植物を植え、植物を枯らさないこと!」
一番やってはいけないことは、「植物を枯らすこと!」ではないでしょうか。
ですから、一度張った苔も10年から20年生きるようにしなければいけないと思います。
